「世間学」かどうかは知らないけれど

 母と妹の誕生日が重なる今月。実家に戻る際に「ケーキを買ってきて」と頼まれて、いつものバーで知り合ったケーキ屋の店長さんにお願いして、特製のケーキを作ってもらった。「近所のケーキ屋さんで、お世話になっていて・・・」と説明すると、祖母が、「あんたは『世間学』を学んでいるね」と、えらく感動していた。

 携帯電話を換えて、電話帳に約250件の登録があることに気づく。そのうち約150件が仕事、約50件が学生時代からの知り合い。じわじわ増えてきているのが、仕事も過去も関係のない飲み仲間。だいたい年上の先輩。世間学かどうかは知らないけれど、カウンターで隣り合っただけの関係から、いろんな頼み事をきいてもらったり、教わったりする人が増えていく。有難くて重たくて、嬉しくて苦しくて・・・。正直、一人関係を閉じたままのほうが楽だと思ったりもするけれど・・・。

 その特製のケーキは、いろんな意味で、涙が出るくらい、おいしかった。