おとうしゃん

 先週、女の子が誕生し、2児の父になった。震災だの原発爆発だの色々あったけれど、無事に生まれてくれてほっとしている。出産のためしばらく前から奥さんと長男は里帰り中。週末は会いにいけるけれど、平日は電話でやり取り。

 1歳10ヶ月となった長男は成長著しい。電話越しに「は〜い」「バイバイ」などの言葉を発する。「おとうしゃん」と呼んだりする。こんな俺が父親として慕われるだなんて、恐ろしさと喜びと非現実感の入り混じった何とも言えない気持ちになる。

 10代後半から20代にかけて、「何のために生きるんだろう」と何度も何度も考えて、答えが出ることはなかった。今は、「この子達の未来が、少しでも良くあるように」というのが正解なんだろうと思いつつある。父親としても大人としても。