たからもの

 朝起きたら郵便受けに、祖母の句集が届いていた。昨年からずっと、収録する句の選定や装丁やと苦心していた。ついに形になったんだなぁと思うと、ずしりと重い。略歴をみると、昭和60年から俳句を始めたとあるから、いまさらながら25年の成果だったのかと気づく。なおさら手に重い。何があっても手放せない、手放してはいけないものを、たからもの、と言うのなら、まさにこれがそうだろう。