かぼちゃの島の時間銀行

 小学生のころ、「たくさんのふしぎ」という月刊誌を購読していて、その中の「かぼちゃ人類学入門」という絵本に強烈な印象を受けた。かぼちゃでできた島に住む素朴な人々の話で、奇想天外っぷりに目を輝かせて読んだ記憶がある。その島の銀行には「お金」だけでなくて、「時間」「幸せ」も預けることができるのだ。

 「お金」も「幸せ」もいいから、とにかく「時間」がもっとほしくてたまらない。夏休みを持て余していた大学生時代を思い出しながら、時間銀行さえあれば・・・と考えずにいられない。一方で、「職場に泊まるな。ダラダラ仕事をすりゃいいんだと、お前の後輩が真似をする」と上司に怒られる。もっともだ。もっともだけど・・・。